忍者ブログ
Admin / Write / Res
ちょっと待ってて下さいね…今ブログ生き返らせますので…(涙)
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  

そして数ヵ月後―――
 

春の訪れと共に、エブラーナでは新王戴冠式と結婚式が執り行われる事になったが、これはエブラーナ史上初となる、世界各国からの来賓を招くという歴史的一大イベントだった。

辺境の国ながらもエブラーナの民たちは盛大に来賓を歓迎し、来賓の中には、幻界より訪れた一団―――幻獣王や女王、そして無理やり人間の姿に化けた珍妙な幻獣達の姿もあり、国内は大きく湧き上がったのだった。

「この良き日を迎えられた事を、神の名と、天地の恵みの元に祝福いたします。」

王宮内の本神殿で、神職長と国家の重鎮・来賓達の立会いの元、エッジとリディアの婚姻と戴冠の儀が始められた。
神職長が言祝ぎを述べると、エッジとリディアは礼に従い、深々と頭を下げる。神職長はエブラーナを守護神である龍の施された翡翠の宝珠を掲げ、エッジに向き直る。

「エドワード・ジェラルダイン、あなたはこれより新たな国王としての責を追う事となります。至冠を頂く者として、国の民を守り、よく治め、いかなる時もその責務を全うする事を、神と友と忠実なる者達の前に誓いますか?」

「誓います。この国を守る神、そして全ての者達に。」
決意を秘めたエッジの声が、静まり返った神殿に響く。
神職長の手によりエッジに王冠が冠され、王家の刀が渡された。

「リディア―――幻界の国より降臨したエブラーナの救い主よ。」
リディアの元に、神職長は宝珠を掲げた。
「あなたは新国王エドワードの妻となり、共にこの国を守り、治め、いかなる時もその責を全うする事を全ての者達の前に誓いますか?」

「はい、誓います。」

リディアが静かに答えると、王妃の冠が掲げられ、神職長の手により戴冠された。続いて王尺が手渡されると、来賓の間からため息が漏れる。まずは神の名の下に、2人が正式に夫婦になった瞬間だった。同席の来賓たちから、祝福と承認の拍手が沸き起こる。

来賓を代表し、バロン国王セシルが証人の名乗りを上げた。

「2人の婚姻がなされた事をバロン国王、セシル・ハーヴィの名を持ち、永遠にこの人の世における証人となります。新王と王妃に、限りなき加護と幸いを―――この地を守る神の名の元に、民の元に。そして友の元に、天と地の恵みの元に、新国王・王妃に祝福を!!」

神職長の宣言の声が高らかに響き渡った。

「エブラーナ新王、そして王妃の誕生を、ここに宣言します!」

それを合図に、兵が城内に知らせを走らせる。街では新たな国王が誕生した瞬間、街中に花火が上げられた。

―――エブラーナ万歳!!
―――新王、王妃様に祝福を!!

民衆の祝福を受けるため、二人が城門のバルコニーに向かうと、既に大通りは人の波に埋め尽くされ、小さな城下のみならず、近隣町村の全てが参賀に駆けつけた様な騒ぎになっていた。

「うわ、ウチの国…こんなに人がいたのかよ…」
先の大戦から帰った時以上の人が沿道を埋め尽くしているその光景。エッジは自分の治める国ながら、改めてその責任を重く感じ取るのだった。
「何言ってるのよ、エッジってば…」
エッジと共に手を上げ、ただただ驚きながら人の波を見回していたリディアだったが、目の端に入った影にふと声を上げる。

「あっ…」
それはすぐ真下。一瞬目が合い、人ごみの中に消えた碧の髪の少女。

―――ああ…

「リディア?」
「…そう言う、事だったのか…」
頷くリディアの肩をぽん、と叩くが、なにやら納得しているだけの横顔。
「―――っていうか、ほら!!皆の方向けよ!!!」

エッジがその小さな肩を強引に自分に向けた時、リディアは初めて我に返るも―――

「うわっ、何やってるんだエッジ!?」
「んもう!!本当に!!」

背後に控えていたセシルとローザは、思わず顔を覆う。
集まった人々の前でエッジは、リディアをそのまま胸に抱き込み、唇を重ねていた。

リディアはしばらくばたばたとしていたが、横目でちらり、と人々の姿を見ると、大人しくエッジの腕に落ち着いた。
人々の間からは歓声と冷やかしが大きく巻き起こり、エッジはリディアにつまみ上げられている腕の痛みをこらえつつも、生涯この国と、そして自分と共に歩む王妃を守り続ける事をその心に誓うのだった。

―――その後、エブラーナでは長きに渡り大きな戦も無く、世界各国とも友好的な関係を結び、平和的な発展を遂げてゆく事になる。

数年の後王子と姫にも恵まれ、王と王妃の曇りない治世の下、国の安泰は確かな物になって行くのだった。
そして王と王妃は、共に長い時を幸せに暮らしたと言う。

この子供達もまた、父母にも勝る武勇の王族となり立派に国を治めて行くのだが、それはまた別の物語として伝えられて行くのだろう。




『碧き風の舞い降りた国』  完

 

拍手

PR

 
 20
 
  
そして後日の夕刻、バロンの国王夫妻の元にも慶事の知らせはやって来たのだった。

「良かったわね。あの二人。もう…離れる事もないわね。」
「ああ。まぁ―――なるべくして、じゃないかな。あの二人はきっと。」
「…大変な2人だったわね…本当に…」

深く信頼し合い、どんな苦難をも二人で乗り越えたセシルとローザ。しかし、エッジとリディアが共に歩むには、セシル達とは全く違った意味での、あまりにも乗り越える事が多すぎた。

立場も、環境も、住む世界も――― 愛しあう、と言うだけではない、信頼と言う言葉が指すものを信じられたから、自分達は進んで来られた。しかしこの二人は、何かを乗り越えるにはあまりにも気持ちが淡すぎた様に見えていたのだ。

だからセシルもローザも、リディアを地上には引き止めなかった。
エッジもリディアも、互いの心の深さに気が付いていない様に見えたがせめて、と二人はリディアに、『もしまた会えたら、地上で暮らす場所を用意させて欲しい』と伝えていた。
例えエッジの事がなくとも、寄る辺がないなら力になりたい。彼女の故郷を焼いたセシルにその思いは強かった。

「リディアが幻界に帰った後、エッジが聞いてきたんだ。幻界では、どれ位時間の流れが違うのかって。全く判らなかったけど、すぐに10年の時は過ぎてしまうかも知れない、と答えてはおいたんだ。」
「そう…確かにあの成長は…で、エッジは何て言ってたの?」

―――じゃ、こっちの時間で10年も生きらんねーのかよ…
―――それだけじゃない、次に行ったら生きているかも…

「…こう言っていたよ。『俺もそれ位経ったら身を固めるか。大丈夫だろ。たまに… ばーさんになったあいつの面倒を見に行くのもいいしな。』ってさ。」
召喚士は短命の血筋。時間がないかもしれない事も、エッジは気がついていた。

「それを聞いた時、何て言うんだろ…もしかして、二人はまだ何処かで繋がれるんじゃないかって思ったんだ。いちかばちかで、リディアがバロンに手伝いに来てくれたのは願ってもない事だったよ。リディアも、エッジの近況も気にはかけている様だった。絶対、もう一度二人の時計を動かしたい、って思ってさ。」

ずいぶんと大きな望みをもっていたのね、とローザは目を丸くする。

「だから、リディアをエブラーナに送ったの?急にシドに小型飛空挺まで作らせて!」
「…飛空挺は、まぁ僕も欲しかったし。結果的には、最も良くなったんじゃないかな?リディアもあの内乱で、エブラーナの人々の信頼を得る事が出来た。」

が、セシル!とローザが半ば頬を膨らませた。
「唯でさえ忙しそうだったのに、そんな事まで考えて。私だってあなたの事心配したのよ。私に言ってくれれば、協力だってしたわよ!!」

「い、いや…君は何をするか…」
「な~んですって!?」

慌ててセシルは、ソファから飛び起きる。
勿論、慎重な行動や見方も必要とあらば的確に出来るものの、こうと決めた時のローザの行動は常に、常軌を逸したレベルにまで積極的になる事もまた非常に多い。

つまる所、何を何処までするか判らない。

エブラーナの危機を救った魔導師隊は、実際ほぼローザの独断だった。だがその後の各方面への説明等を考えればとてもあの早さで隊を動かせる状態ではなかった、と言うのが正直な所。

魔力での長距離移動は、バロンの言わば隠れた最新技術の様なもので、いかに魔力に秀でているとはいえ、大勢の者を移動させるには組織全体の協力が必要になる。

あくまで緊急に負傷者救護の必要がある為、とセシルは周りを説き伏せ、魔導師隊の者達に犠牲がでなかったからこそ、何とか後の帳尻も合わせられたのだ。

「いやいや!!結婚式が楽しみだね。あのエッジにはリディアが、ちょうど良いんじゃないか?そこら辺の女性なら、エッジの面倒なんて見切れないよ。おまけにそっくりの子供でも出てきたら…」
「そうね…ってセシル!!なぁんか私達も忘れてなぁい!?」
子供、と言う言葉にローザは身を乗り出す。

ううっ、と息をつめるセシル。
「い、いや、それはその…も、もう少し生活落ち着いてから…」
 
あいも変わらず多忙な2人。
ローザは白魔導師団の仕事等は、自らの直属組織を作り分担して軽減していたのだが、セシルは即位してからも中々、本人がしなくてもよい公務を人に任せられず、仕事を抱える事が多かった。

リディアがバロンに身を寄せていた頃、よく書類の整理等を手伝っていたのも、そうする人が必要だったからこそ。それをローザに諭され、最近は流石に人任せにしているものの、まだまだと言う所。。

「んもう!いっつも忙しいってばかりで!!やっぱり、リディアに手伝って貰った方が良かったかしら!?」
肩に額を寄せられた額を、そっとなでるセシル。
「…いや、その…もう君が張り切る事になるのは、いいんだ…いや、そうだよ、君の為にもね、うん…」

気丈に振る舞ってはいたが、ローザも慣れない王妃生活がしんどいとは思っていたのだろう。リディアが来てくれた時のローザの喜び様はなかった。最もそれが原因で色々と、張り切り過ぎる部分もあったな、と言うのがセシルの認識ではあったが。

が、勿論ローザはそんな思惑はつゆ知らず。
「まぁ、私の為に…とてもうれしい事を言ってくれるのね。セシル!愛しているわ!!」

「あ、ありがとう。だからもう絶対、無茶はしないでくれよ…」


 
 [101日目のプロポーズ 21]
 

拍手

 
 19
 

 
内乱騒動の後処理も殆ど片付き、オルフェがミシディアへ旅立ち、ついでにカレンの結婚式も執り行われ。

秋の風が深まる午後、家老はエッジの自室を訪ねた。国内の諸般の書類と、エッジの結婚式の予定――実は忠臣達が何ヶ月もかけて考えていた草案――― を渡す為だった。
「こちらは先日行われたカレンの結婚式に贈った品です。一応の御目通しを。それがなんと、既に身ごもっていたそうですじゃ。」
気の無い返事で家老の書類に目を通していたエッジは、椅子からずり落ちそうになる。
 
「はい!?カレンが何だって!?」
「既に身ごもっていた、です若!!あの武人娘、体調が悪い悪いと言いながらまるでその方と思わず、更に体力作りなんぞを始めようとしておったそうで…近頃の若者は…」
「へぇ、アイツがねぇ…ま、まぁ気がついてよかったな、うん…」
エッジの表情はどこか上の空。最近は気が抜けたのか結構生返事が多い。家老はかまわず言葉を続ける。

「こちらはバロンに留学させた魔導師の報告書、こちらはミシディアに行ったオルフェの、 ―――あと、こちらは―――まだ予定ですが、若様の結婚式のこれからの流れなどを書いてございます。大体今から半年掛かり、来春…と言う所でしょうか。」
「え、そんなもんで出来るんだ?セシル達は一年かけてたぜ?」

そんなもん、とは何なる言葉。
疲れているであろうエッジに何を言ってもと、陰ながら身を削ってここ数ヶ月念入りに準備をしていたのは、他ならぬ家老。

「若!!このじいが何ヶ月、忠臣達と共に計画を練っていたと思っているのです!!若様には国の公務に専念して頂こうと思っての…」
「わ、悪かったよ!!」
「それに余り早くお伝えして準備に時間を使いますと、若様がまた短気を起されます故。国の規模を考えますと、品格を失わずかつ相当な範囲で行うのが良いかと。」

―――ああ、やっぱり判ってやがる。

ふぅ、と息をつく。
結婚式なんて、本当は明日にでもやっちまいたい。それで、後は世界の仲間を呼んで、思い切り騒ぎたい。

―――って訳には、いかねーよなぁ。

「…若様?お加減でも?」
「いや、え、えーとだな、そ、そうだなぁ、カレンがなぁ…う~ん…子供かぁ…」
「…お子様は、授かり物ですよ。若様。」

実は適当なごまかしだったが、その言葉にほっほっと家老が目を細めた。
「…へ?」
『結婚しろ』『王家の血を』攻撃が終わったと思ったら、ずいぶんとまたおおらかな事を言うもんだ。流石に図りかね、今度はエッジが顔をしかめる。悪いものでも食べたのか。
「いえいえ。今回の事で我々も、もっと広い意味で王家…いや、国家の存続を考えた方が良い、と相成りましてな。」

ま、実際若のご結婚が現実になりますと、子だ何だと無粋な事で騒ぎ立てるのも、意味のない事です、ともごもご呟きながら、更に新しく資料を取り出し、エッジの前に差し出したのだった。

「そうか…見つかったのか?」
「ええ。探せばあるものです。先々代の従姉妹が外国に嫁いでおる事は聞いておりましたが、末の王子も幼い頃、後継者を外れる形で養子に行っていた様です。共に、先方国の歴史学者の裏付けもとれました。他の末裔の中には…ダムシアン王家に近い家の方もいるようで。」

エブラーナは数代前まで、側室やその子同士の、命の奪い合いも当たり前と言う争いが後をたたなかった。だが、そんな非情をよしとしていた者ばかりではない。基本的に鎖国状態ではあったが、あえて外国に婚姻の縁を結ぶ者も多かった様だ。

「これはまだ非公式の範囲ですが…エッジ様のご活躍を聞き及び、エブラーナ新王が誕生した暁には、遠縁のよしみを結びたいと言っている所もあるようです。」
「そうか…」

公に王家の血を引くのは、国内では自分一人。
今回の戦でその事を嫌がおうでも実感した。しかしだからと言って息巻いて、その為だけの子供の誕生を待ち望む様な空気を作る事はしたくない。側室をはべらせ、無用な争いを起こす事もお断りだ。

血に固執した反逆の徒の末路は、付け込まれた王家にとっても哲となった。どの道、王族に何かあった時の方法は考えておいた方がいい。少し前まではとても聞き入れられなかったであろう意見も、周りが受け入れる様になっている。

しかし正直な所、元々エッジは国と民を守るという事さえ出来るのなら、統治の形にはさほどこだわってはいなかった。
民が望むなら王政を続ければいいし、王族以上に、民を思い平和的に国を発展させられる存在があればそれもよし、自らの力で国を動かしたいと思う時が来れば、民意が国の方向を決めると言う時代も来るのだろう。
とにかくあらゆる方法に目を向けて、この国の人々に幸せになってもらいたい。それだけだった。

「各国の遠縁の方々と交流を深めるのは、国家にとっての利益もありましょう。ただこのじいとしましては、早く若のお子様の顔が見たい事には変わりませんぞ。」
「ま~な。だが、俺もこれで肩の荷が下りたよ。」
「まぁ…じいは若様共々に、エブラーナが繁栄して行くのを願っておりますよ。」

「と、言う訳で。おめーの肩の荷も軽くなるって事だ。」
「?何が…と、言う訳なの?」
「話、聞いてなかったか?」

リディアはぱちくり、と目を見開く。
「えっと、遠縁の王族の関係者と仲良くしよう、って事だよね。」
「ああ、まぁそれでもしほら、今回みたいに万が一みたいな事があったら、まぁ養子でも貰う方法も、って事だ。ウチの国も、臨機応変に行かないとな。」
リディアは今一つ理解しかねた様で、小首をかしげた。

「?子供、産んじゃいけないって事…かな?」
「…!?!?!?!?バカ!!!!どうしてそう取るんだよ!?!?!?」
エッジは思わず、手のひらで軽くリディアの頭を叩く。
当然猛抗議を食らうも、どうにも本人がかつての家老の言葉に傷ついたものの、その辺の事を気にしていた訳ではないと判り、胸を撫で下ろした。

「なーによ!!!」
「いや、いやいや!!いいか。お前も、これからは自分一人の身じゃないんだ。この国の事は徐々になれてゆけばいい。無理するなよ。こればかりは変われねぇ。」
はぁい、と答えるリディアを抱きしめて、その髪を梳く。
「いや、お伽噺みてーだなと思ってさ。」

「?」

王子は幻の国の姫に恋をするが、それを告げる事のないまま国へ帰って行った――― 住む世界も、背負った物も違う二人。この恋の成就は、あり得ないと思っていた。どれ程思いが強くても、現実はお伽噺ではないのだから。

だからあの時、幻界に戻ると言っていたリディアを引き留められなかった。そんな夢のような事、ある訳ないと思ったから。

けど、思い出とは生きられない。それが判った時、奇跡が起きたのだ。

―――国に争いが起きた時、幻の姫は再び王子の前に現れた。二人は力を合わせて国を救い、結ばれて何時までも幸せに暮らしたと言う―――

「へんなの。現実だってば。だってここにいるよ?」
エッジはそれに答えず、黙ってリディアの髪を梳いていた。
庭先で、旅の詩人の奏でるメロディが聞こえる。今となっては懐かしい旋律。

月の血を引く英雄達よ
王子は世界を救う
翡翠の髪と瞳の乙女、幻の国の姫君よ
…   
…   王子の嘆き誰が知らんや
王子の嘆き如何ばかりなん…


「あれ?」
「続き…かな?」
その歌に、二人は顔を見合わせる。


国乱れし騒擾の徒に  
王子再び戦火の中へ   

碧き風、舞い降り立ちぬ
霧の竜の背に乗り
翡翠の姫は降臨す   

遠く離れて時を超え  
ただその愛に希望を抱き  
ただその愛を力にし  
栄光抱く王子の帰還   
碧き風の舞い降りた国―――

この二人引き裂かんとも
この愛を押止めとも
例え天地の神であっても
例え冥府の王であっても

二度と二つに分かつ事ない
交わした誓い永遠に―――


「リディア。何て言うか…これからも、ずっと俺の傍に居てくれよな。」
もうこれ以上言葉はない。リディアはエッジを見上げ、うん、と笑みを返す。

「うん。ずっと―――ずっと、一緒に居ようね。」


―――こうしてエブラーナ王子の婚姻は世界各国に公にされ、国を挙げての祝いとなった。

知らせは各地の仲間に及び、すぐに各国の祝いの使者がエブラーナを訪れた。

異国からの祝福はエブラーナの人々にとっては今までにない事で、嫌がおうでも国内はお祝いムードに染まっていった。
 
 
[101日目のプロポーズ 20]
 

拍手

プロフィール
HN:
tommy
性別:
非公開
自己紹介:
FFは青春時代、2~5だけしかやっていない昭和種。プレステを買う銭がなかった為にエジリディの妄想だけが膨らんだ。が、実際の二次創作の走りはDQ4のクリアリ。現在は創作活動やゲームはほぼ休止中。オンゲの完美にはよぅ出没しているけど、基本街中に立っているだけと言うナマクラっぷりはリアルでもゲームの中も変わらない(@´ω`@)
PR
メールフォーム
ブログ内検索
P R
RSS
Copyright ©   FF4散文ブログ (=゚ω゚=) All Rights Reserved.
*Material by Pearl Box  *Photo by Kun  * Template by tsukika
忍者ブログ [PR]