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ちょっと待ってて下さいね…今ブログ生き返らせますので…(涙)
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怪我人の救護のめどが立った時、リディアは中庭の東屋で家老と共にミシディアの黒魔道師隊長の話を聞く事ができた。

「あの…反乱軍の魔導師は、ミシディアの出身だったのですか?」
「…元々は、と申しましょうか…先日、アガルトの村より魔導師が渡航して来ました。彼は数年前まで、魔導師としてミシディアで修行をしていた男でした―――」
「あっ…ローザが言っていた…」
 
エブラーナ領内エノール北、バブイルの塔への洞窟より更に北にある小さな港町の出身のその男は、幼い頃船乗り達から聞いた魔法の話が忘れられず、10歳の頃ミシディアへ家出同然で密航し、数年の見習いの後魔導師の修行を許された。
厳しい修行を積み魔法を習得した男は、エブラーナでも魔法の研究が本格的に始まった事を知り、仕官を志し十数年ぶりに帰国したと言う。
しかし、故郷に帰った彼が見た物は、海賊に荒らされた町の姿だった。

「その頃は、海賊どもの横行に頭を痛めておりました。しかしその様な者がいたとは…」
家老が頷く。大規模な掃討作戦が後に行われるものの、辺境の村までは手が回らない状況だった。
国家に頼れない、と悟った彼は各地で魔力で賊を追い払い、禁忌とは知りながらも自衛の為に、素養のある人間に魔法を教えたり、武器を流す様になったのだった。

少数でも強い武器を、魔法を扱える者がいれば、賊はその村には手を出さない。皮肉だが、男は恩人として近隣で敬われ、それを聞きつけた小数民族の長と名乗る人物に言葉巧みにそそのかされ、彼の元で国の目に触れぬよう魔法を利用した自衛団を作る事になる。
元々魔法を信じないものもいるこの国で、外部に話が漏れる事は無かっただろう。

しかし数年が経ち、実はその長は自衛団ではなく、山間の少数民族のみならず、海賊や山賊を支配し内乱を起こす為に、そして世界各国をエブラーナの配下に収める為に力を欲している、と知った時、男は強固に反対を述べた。

ミシディアで魔導師界のルールを学んだ彼は、その様な事をすれば国際的な規律の違反であり、組織自体がどれほど危ない立場になるか、また、正統な方法で魔法を習得していない者が大きな魔力を使う事の危険、世界には忍術にも劣らない強大な力を持った国家は沢山ある事、全てを言葉の限り説いたが、聞き入れられる事は無かった。
 
男は長に捕らえられたが何とか逃げ出し、アガルトの村へ渡る船に潜り込み、そこからミシディアへ向かった。
そして長老の前に身を投げ出し、己の犯した罪を告白し、どうか自分共々、魔力を悪用する輩を処罰して欲しい、と懇願したという。ミシディアはエブラーナの監視を始め、魔道師拘束の準備を着々と進めていたのだ。

しかし、ただ内乱と言うだけでは手を出す事が出来ないとこまねいていた所、バロンからの詳細な情報が入り半ばローザの独断に便乗する形で介入に至った、と言う所だった。

「その長の名は…ウォルシア・ジェラルダイン―――『獅子軍の乱』にて廃位したウォーレン王の血を継ぐ反逆の徒です。廃王ウォーレンの思想を数代に渡り受け継ぎ、彼自身もまた、非常に閉鎖的な思想の持ち主。国を閉ざし、エブラーナ国民の血を純粋唯一の民族とし、かつての様に軍国化し、世界へと侵攻するのが理想と―――」
「そんな…平和に向かう世の中の流れから逆行するのに…」

「彼は、先の大戦で世界各国に乱れが出た事、エブラーナでは、ルビガンテとの戦で精鋭部隊が壊滅的な打撃を受けた事、王族の末裔がエドワード殿下のみになった事を知り、行動を起こしました。妃も子も居ないうちに彼を亡き者にし、王家の血を理由に自分がこの国の王になる事が目的だと言う事です。全く持って身の程を知らぬ者。エブラーナを足がかりに、次は隣国であるミシディアまでも手中に収めんと図っていたと…」

世の中から取り残された者が、どれ程まで本気でそんな事を図ったのか判らないが、魔導師を騙し力を得た上、エブラーナの王位後継者の暗殺を企てたのは確か。いずれは自国へ攻め込むと口先だけでも出したのなら、ミシディアが他国の内乱に介入する大義名分が出来たのは明らかだった。

そして、家老からすれば。あまりにも恥ずかしい話ではあった。
王族の血を引く者が示した事は、あまりの無知であり、無恥。エブラーナの国力は、独立国としては非常に低い。そのレベルで世界を捉え、隣国までも”制圧できる場所”として認識していたのだとすれば、正に井の中の蛙。これでは、本来の王家の者が国際的な感覚を持っているのかすら、疑われ哂われてしまうだろう。

「ああ…若様お一人であるばかりに、その様な騒擾の徒が…」
その言葉に一瞬、リディアは胸を貫かれるが、家老は慌てて首を振ったのだった。
「いや、どの様な状況であろうと、今その者を除かねば未来まで持ち越しますな。」
「…そうですね。早く戦を終わらせないと。」
抑揚の無いリディアの声。

「リディア様…それは、我ら重臣の非でございます。―――若様お一人に王家、いや国家存続のご負担を全てかけてしまった報い…何と、狭い了見だった事か―――そんな事よりも、国自体の存続と言う危機を招いてしまったのですから…」
だがリディアは静かに、エッジはきっと帰る、と声をかけるのが精一杯だった。家老の様々な後悔はわかるが、今はこの国を守りたい。

―――『王子様はいつでもおめーを愛してるよって…あ、これは言わなくていいや。』

―――仕方ないなぁ、私もだよ、って伝えておいて

焼き討ちの場から届いたシルフの伝言が、リディアの胸に優しく染み渡っていた。


一方。
エッジが到着した後エノールの街は、一時間かからぬ速さで制圧された。
反乱勢力の隊は圧倒的な力の差に殆どの抵抗なく投降したが、首謀者の影はなく、隊長格の人物への尋問で明かされたのは、この街を制圧したと思われた反乱勢力は、実際はこの街で雇われた人間で組織されていた、と言う事だった。
 
「何だって…」
騎兵隊長の報告に、エッジは言葉を失う。エノール反乱勢力の頭は、街に暮らす港のごろつき達の頭だった。
国家に盾突くつもりなど、毛頭ない。
自分達はただ、海賊の襲撃が来る、と言う情報に備えていたと―――

少し前、裏に精通した商人から兵を集める様に頼まれたと言う。商人が話した事は 『裏の社会で勢力争いがあり、海賊がエノールを襲う計画があるから備えるように。』 と言う以外の事情を聞かされなかった。そして事実、最近、エノール近辺で見知らぬ船の往来が増えていたと言う。
大きな港を持つが故に、海賊の脅威と戦いながら発展していった街。国の掃討作戦で、海賊は殆ど姿を消したが、その話は港町の住人を不安に陥れた。その商人から支度金として渡されたのは破格の金だった為、詮索はしなかった。
情報の漏洩を防ぐため、ごく限られた人間で常に話し合いは行われ、港の書類は改ざんされ普段と変わらぬ様に港も使われた。

しかし陣を構え、戦う相手は海賊のはずが、エブラーナ国軍が街を包囲し始める。動揺が広がった矢先、兵を集めた商人が国軍との話し合いに赴いたが、建物は爆破され、一団はエブラーナ軍に包囲された―――

犠牲となった商人が全ての統率を取っていた為、それから街の一団は、大人しく国軍に包囲されるままになるだけだったのだ。
「裏の争いだと!?そんな話、あったのか!?」
「―――いいえ。恐らくはその商人が兵を集め、ならず者達を騙し切る為の言い訳でしょう。あの交渉の席では、少数民族自治の話しか出なかった様です。国軍・街の一群ともに、偽りの情報が流されていたと…」

街に陣を構えた事が外に広まれば、誰が内乱が起きたという言葉を疑うだろう。

「その商人の独断じゃないな。ごろつきや国軍相手に1人で大芝居を打った所で、生きて帰れねぇ事位判る。兵を集めさせる為に、この街で身の安全を保障していたのは…」
「…それ以上の事は判らないと言い張っております。この者は恐らくは、商人以上の接触はないでしょう。ただ―――」

騎兵隊長が言葉を濁らせる。
「エノール知事の遺体が、館の庭より発見されました。喉を切られており、死後日数が経っているものと。恐らくは、交渉の時には既に―――」
「畜生!!!完全にこの街の奴らは、全員捨て駒扱いって事か!!」

エッジは拳で壁を思い切り叩きつける。
まんまとはめられた、と言う事か。知事ですら、手中に収めていた存在。
兵を集め、内乱の噂を流したのは、王族を名乗る男か。商人・知事が二人とも消された今、真実は判らない。
もう少し時間をかけて調べれば、街の一群の事情は判ったかもしれない。だたエッジを含め城の皆が、あの男の城内への襲撃で『焦らされていた』と言う事だ。

「また、水夫の話によりますと、最近は物資輸送の往来が多くなった、と…数日程前にも船が10隻、北西の方へ向かったと言う事です。書類上は北方のバロンへの海上運搬と言う事ですが、どうもその様な形跡は…」
港の補修。王族用の兵器。他にも確か、何かがあった。

「バブイルの洞窟を海上運搬と漁業用に改造したと言う話があったな…」
断崖と海。城には近いが、目は届きにくい場所だ。
「はい。書類によりますと…桟橋を作ると街から多額の補助金が出た様です。それは、国家から支給されたものとなっております。」
「バブイルの洞窟…」
敵の目的。船。バブイルの洞窟は相当広く、かつてエブラーナの民が避難していた為、設備もある。ここから向かうのに半日もかからない。そこにいるのか、それともすでに逃亡したのか。
「敵の計画では、エッジ様を街に着く前に焼き打つ事になっていたとすれば。無事を知り首謀者、或いは近い人間が慌てて逃げた所で、そう遠くには…」
ガーウィンの言葉にエッジは頷く。

「…調査の為、密偵一隊は洞窟へ向かってくれ。歩兵隊はここで情報収集、知事の足元から首謀者にかかわる情報を洗い出せ―――本隊は、エブラーナへ戻る。」
「エブラーナ…で、ございますか?」
主力がここにいる今、直接バブイルの洞窟を叩くしかないと予想していた将校たちは、戸惑いの色を浮かべた。

「…今、エブラーナは…相当な手薄だ。あんな小細工までして俺をおびき出して―――」

「まさか…エッジ様の命もろとも、城までも奪いに!?」
「そうだ…街一つ、陽動に使うとはな…」
少数の反乱と思って侮った。この数日の間に急激に事を進め動揺させ、王家の名を出し、国軍を貶め、自分を城からおびき出す。そこを強大な武器―――ボムの指輪を使い、たった1人の味方を犠牲にして焼き打つ。しかし、なぜたった1人を向かわせたのか。命だけが目的なら、万全を期す為に主力が動くだろう。

だが、同じ価値のある物が他にあり、そちらを手に入れるのに人手が必要なら。例えエッジの命を奪い損ねても、そちらを手に入れる事で何か得られるなら。

それは、王の権力の象徴―――エブラーナ城。

戦で城主が不在ならば、どこの国でも例外なく正妃、あるいは子や血縁が変わりとなり、王と変わらぬ権限を持ち城を、国を守る。
どれほど優秀な側近が居ようとも、王族と対等の権威を表すのは難しい。だが、王族が不在の城を落とすのは容易。唯一の王族であるエッジの不在のエブラーナ城には、寄る辺となる者はいない。少なくとも敵の目には、そう映っているはずだ。

敵の本体がもし、エブラーナに今その10隻の船で向かっていたとしたら。
エノールの方角からエブラーナへ向かうのは、海流の関係で陸路よりも時間がかかる為、荷物を運ぶ大きな船しか往来しない。その為、監視が元々手薄な場所だった。手はかかるものの少し陸を離れれば、見つからずに海路で進む事は可能だ。

「エッジ様!!」
近隣の偵察に向かっていた兵が、遠眼鏡を手に駆け込んできた。
「エブラーナの方角…東の山ののろし台より、のろしが上がっております!!!」

「何!?」
エッジが兵から遠眼鏡を取ると、確かにのろしが上がっている。急を告げる花火の音。エブラーナに何か変化があったら伝える様にと兵を残してきた。まさか、とは思ったが。
「本隊、出動だ!!俺と近衛兵隊は今すぐ出発する!!騎兵隊長、すぐに準備を始めて出来次第、追って全兵出発してくれ。俺達は先に行く!!!」
エッジは騎兵隊長に本隊出動の指示を出すと、近衛兵十数人と共に馬に乗って出発した。

その日は月の見えない夜で光はなかったが、夜が更けてからも可能な限り進み、山の近くまで来た時、のろし台に付いていた兵の一人と合流した。兵は、エッジに直接報告する為のろし台を降りてエノールへ向かう途中だった。

「エッジ様―――エブラーナ城から、夕刻火の手が上がりました!!その後は…幾つもの光と―――爆発の音が、風に乗って微かに…」
「そ…そんな…もはや手遅れという事か!?」
近衛兵達に動揺が走る。
「…落ち着け!!城に居る奴らだって腰抜けじゃねぇ!!」
目の前の小さなはずの山は、夕闇に沈み不気味なほど大きくそびえていた。夜目の利く忍達、そして慣れた地形ではある。しかし―――

―――だめだ…危険すぎる。
 
先ほどの様な襲撃があるかもしれない時、闇夜に山を越えるのは危険。
相手もまた、同じ忍びの心得のある者達だ。夜目が利くと言う事に甘んじれば、相手も全く同じなのだ。斜面でたった一匹の馬の足元をすくわれれば、隊は総崩れになるだろう。しかし、ここで馬を下りるわけには行かない。
3数時間後に出発すると指示を出すと、黙って簡易テントに入っていった。

―――何でまた―――国が焼かれなきゃいけないんだよ!!

リディアを帰さなかった事、いまさら大きな後悔が胸に迫る。火の手の中にリディアがいたら。じいも、女官達も、そして城下の民達も。あの炎に巻かれた兵士達の様に―――

―――頼むから、持ちこたえてくれ!

「…?」
一人きり、祈るように胸に手を合わせた時。金色の光が目の前を横切った。
「シルフ…?」
一瞬、最悪の伝言を想定したエッジだが、告げられた言葉は。
「…判った…判ったよ。ありがとう…」

エノールの街では、エッジの出発より1時間遅れて本隊が出動する事になった。敵が城下へたどり着いた以上、もはや一刻の猶予も許されない。本当ならたった一人暗闇の中でも動き出したいと、焦る気持ち。ただ、シルフが伝えてくれた伝言が、エッジを支えていた。城はまだ無事だ。リディアは、生きている。そして家老たちも―――

―――私もだよ、と伝えておいて…

この戦が終わったら、語り合う事は沢山ある。何としてでも、国を守る。リディアの言葉が、その決意の背中を押していた。

 

  廃位の王  完


comig soon…




 

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「では、お待ちしてますからね!!」

円陣が解かれるとリディアが振り返る間もなく、女官達は一礼して部屋を後にした。
「いや~参ったなぁ。あいつらのパンだったのか…悪い事しちまった。」
「エッジ。面倒見るって何?何話してたのよ?」
それには答えずに、リディアに座る様促す。
「とりあえず、今夜は一息つけるな。明日…どうなるか判らねぇけど。」
「うん。戻ってこれてよかったね。てっきり、兵隊さん所で泊まりかと思った。」

「いや、戻ってきた、んだ。」
「え…そうなの?」
先ほどの乗りからすれば、思いも寄らぬ返事。事態は深刻なのだろうか。

「明日から本格的になる。まだ武力衝突の詳細も判らない。あれだけ人数の差があれば大丈夫だろう、と楽観する空気もあるけど、そうは行かない―――今日の昼の交渉、場所の施設が、爆破されたんだ。」

「え!?」
深刻な事態の想像を遥かに超えた言葉に、思わず声があがった。。
「―――!!何で!?あの人たちがやったの!?自分達の仲間も居たんでしょ!?」
エッジは立ち上がり、窓の外を示す。確かに、城下の軍事施設は、遠目からも判る程多くの明かりが灯されており、活発な動きが伺えた。一晩中明かりが消える事はないだろう。

「原因はわからない…こちらの騎兵隊長は外に居て無事だった。歩兵隊の班長が、身代わりを申し出たんだ。中にいたのは―――全滅だろう。市街地にいた互いの兵が小競り合いになったが、今はエブラーナの軍が街を包囲している。」
「そんな…」
交渉についたのは互いのいわば使者の様な立場の者たちだろう。どちらかに何かがあったとは考えにくい、と言うのはリディアですらも判る。
少人数の蜂起だというのに、何故そんな事が起きたのだろうか。

「まぁ、どの道今日は寝なきゃいけないし、朝日が登る前に施設に帰るよ。でも良かったよ。お前がそんな事になってるなんてさ。―――改めて、悪かったな。」
「エッジ…そんな…そんな大変な時、私―――ごめん…」
「いやいやいや!!俺、まぁ、お前足止めしたの…俺が、お前に側にいて欲しいって言うのもあったしさ。まぁ色々忙しくてロクに相手できないのに、本末転倒ってヤツかもしれないけどさ。」
「…エッジ…」

これ以上、ごめんなさい、というのもそらぞらしく気が引けた。
そもそも、何でこんなタイミングでこの国に来てしまったんだろう。 帰る方法があったとしても、はや戦、という今とても帰る気にはなれない。 勿論、エッジは何があっても自分に援護を求める事はしないだろう、と言う事も 判ってはいたが、それでももどかしさがぬぐえない。
 
―――何が出来るの?
―――今の私に…
 
家老の言う事は絶対に違う。守るための戦いに出てゆくのは、望まれればかまわない。 けど、エッジの望む事は一体どこなのか。
「じいの言った事は…俺のせいってやつだよ。俺も結構、熱くなると見境なくなっちまう。お前もこのごたごたが終わるまで帰れねえしな。まぁ…いい機会、かもしれねぇ。」
「エッジ…あのね、私…助けになれるなら、何でもしたいんだけど…」
エッジの話の筋が微妙に崩れてきている。何を言いたいのかがつかめない。傍にいて欲しい、と言う事と、国が問題に巻き込まれている、と言う事。

「エブラーナの統治者として、お前に頼みがあるんだ。どうか、力を貸して欲しい。」
「えっ…う、うん。」
戦いに参加する事ならかまわない。リディアは頷く。相手が魔道師を擁しているなら、こちらもそうした方が良い。攻められているのはこちらだし、他国の魔道師とは言え、一人援護に加わった所でエッジの顔がつぶれる事もないだろう。
「うん。一緒に戦うよ。」
しかし。その言葉に、ばか、とエッジの口元が動いた様だった。
「お前1人出てこなくったってね、ウチは優秀なの揃ってますから。だから…戦場でなくて、この国の民の―――俺の、後ろ盾になって欲しいんだ。」
「後ろ盾…?」
てっきり、出陣の話かと思ったが、意味が違うらしい。

「エブラーナには、今、王家の人間は俺一人だ。親兄弟もいないし、変わりに治める人間も。俺しか民が拠り所に出来る存在がない―――俺が王家とか名乗る奴を相手に出陣した何て広まったら、民の心が不安定になるのは目に見えている。」

エブラーナが完全な王の独裁政治を解いたのは先々代の事で、まだ議会等の力も弱く、国の宗教はあるがそれに頼る政治はしていなかった為、王の存在は大きな物だった。今エッジに何か起これば、統率する者のなくなった国が非常に乱れる事は判っている。
しかし、やってきた敵は王族を名乗る者。

「民がそちらへ気持ちを一つに出来るか、単に王家はその為の象徴だと思う。でも…俺一人じゃ、どんな強くても民を安心させてやれねぇんだよ。だからリディア、お前に…」
民を安心させられる、と言うのは何の事だろう。珍しく遠まわしに物を言うな、と、リディアは首を傾げ、言葉の続きを待った。
「俺に、力を貸して欲しいんだ。」
「…判らないよ、エッジ。私に、何が出来るの?」
ランプの明かりが一つ消えそうになっている。リディアはそれに手を伸ばそうとするものの、自分を見据えるエッジの面持ちに手を止めた。

「いずれ言おうとは思ってたが…王家の人間として、俺の傍にいて欲しいんだ。」
「…え…?」

止まった手を下ろすのを忘れ、目を見開く。

―――王家の…人間?
―――どういう事…?
 
一瞬、その言葉の意味が判らずに、自然にリディアは首をかしげていた。
 「それは…私に、ここにいてって事?でも何が…」
エッジはただ、ああ、と頷く。
「俺はお前を、必ず守ってやる。だから…帰らないで、俺と共に戦ってくれ―――」
 
―――え…?えっと、何を…

エッジは、戦うな、と言った。お前1人出すよりも優秀なものは多い、と。それなのに、今度は戦ってくれ、と言う。どういう事なのか。
 
「いや…すぐにお前の気持ちが向かないなら、せめてこの戦の間だけでも、俺の、 いや民の後ろ盾になってくれないか?…俺一人じゃ、心もとないんだ。俺自身も… そしてうちの国の民も。」
「王家の…人間?」
共に戦ってくれ。その言葉が、エッジから出るのは意外だった。そして、王家の人間として、と言う言葉だけが理解を超えている。
 
「俺の、最も近しい女性として、隣に居て欲しい。」
「何で?何でそんな事―――王家、って…」

いきなりの申し出。エッジが国を案じるのはわかる。でも何故、それに自分が必要なのか、判らない。 そして、何故自分がエッジと同じ王家の人間にならなければいけないのか。確かに、王家の人間はエッジ1人とは聞いた。そしてそれにつけこみ、末裔を名乗るものが戦いを挑んできている。自分が王家の人間の役をする、と言う事なのだろうか。 1対1なら人数だけ増やしてどう、という単純な問題でもないだろう。

―――そんなに…人手がないって事はないよね…
 
 「エッジ、ちゃんと説明して…お願いだから―――どうして王家なの?」
何時にもまして真剣な面持ちに、逆に不安が掻き立てられていた。一体、何を言っているのだろう。
「私戦えばいいの!?戦場に一緒に行けばいいの!?それとも、エッジの側に―――」
 「…俺の側に居てくれ。って言うんじゃ駄目か?この国に、ずっと。俺が…国の民の為にも、俺の…愛する人の為にも、負けたくないってずっと思える様に。」
いよいよ、大きく見開らかれる碧の瞳。
いきなり、全く予想のしなかった言葉が耳に飛び込むが、その人が誰なのか、と言う微かな疑問―――いや、ほんの僅かに確証の取れない確信が、リディアの心臓を大きく高鳴らせた。
「愛する人、って…?あ、あの…ま、待ってよ…」
うろたえるリディアの足元にエッジは跪き、ローブの裾を取った。
「エッジ!!」

「リディア―――翡翠の姫。俺と共に、エブラーナの民に希望をもたらして欲しい―――」

―――え…
―――エッジ、何でそんな所に…居るの…?
―――本当の事…なのかな?

自分を足元から見上げる男は、見知ったエッジとは全く違うものに見える。今彼が言った事は現実なのだろうか。夢が覚める時の様な眩暈の感覚。しかし目を閉じても、その世界が変わる事はなかった。

現実だと覚悟した瞬間。頭に、胸に、手に、そしてローブを押し頂かれた足のつま先まで、ものすごい速さで血が巡るのを、リディアは感じていた。自分を見上げるエッジの目は、真摯に求婚を申し込む一人の男のそれだった。自信過剰で気位の高い所もあるエッジが、自分の足元に跪いている。何時もの冗談、と言う空気は微塵も感じられない。
微かに、足が震えた。

「あ、あの、エッジ、私―――そんな、そんな事急に言われても…」
自分に対してどんな感情を抱いているか。勿論気がついてなかった訳じゃない。真っ赤になり、必死で言葉を選ぶリディアの姿を、エッジは立ち上がり、優しく見据えた。

「判ってるよ。俺も、こんな状態の時に言うのはちょっと卑怯かなって思った。でもさ。ウソは言ってねーから。俺。」
「うそっ…ウソだウソ!いっつも…ウソついてたじゃんっ!」

慌てて首を振るが、エッジの態度が真剣な事は既に気がついてしまっている。でも何故、こんな時にそんな事を言うの、となおもリディアは首を振り続けた。
 
 



[廃位の王 4]  へ

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「う~ん…三秒以内にウソです、って言ってただろ、いつも。困らせんなよ…」
こりこりと鼻っ柱をいじりながらエッジは顔をしかめているが、困らせられているのはこちらの方。エッジも無神経にその様な事を言う人間ではない。それは判っているんだけど。

「…だってさ。さっき…『奥さんを迎える時は段取り踏んで…』って言ったよ…」
「あ~…ごめん、今は例外って言う事で…いや、だからさ…それに関しては、今すぐ急いでどう、ではないよ。ただ―――」

―――例外…言うに事欠いて…

「ほら、ウチの民はさ、どーも変な歌に影響されて、お前を魔法の国のお姫様みたいに思っているみたいなんだ…えっと…だからお前が俺と一緒にいて、それ見たら結構元気出るんじゃねーかと思って。民が、そう民民。」
「えっと…つまり、私が翡翠の姫君役になれば、皆の心の助けになれるのかな…」
「ま、そう言うところ…だな。」
そう頷きつつも、心なしか少し、エッジの表情は曇った様子。勿論理解した上での、リディアなりのさっきのいきなりの仕返しのつもりだったが、思ったより『効いた』様だった。

「ただ、その…この戦が終わったら考えてみてくれねぇか?」
「えっと、ほら、いまは…戦、だよね…」
返事にならない返事ではあったがこくり、とリディアはうなずき、二人は再び食卓に着いた。
「う~ん。とりあえず、今はそのお姫様になってもいい、かな。感謝してね、エッジ。」
「ああ、王子様の愛で、一生かけて返すからな。」
「一生もいらないよ!!」
頬を膨らます小さな頭を、テーブル越しにエッジの手が軽く叩く。

小さな内乱ではあるが、エッジは一国を背負って死を覚悟しなければいけない立場になった。現時点唯一の王族。正直な話、家老といいエッジといい身勝手な物言いとも思うが、それでも『翡翠の姫』が降臨してエッジの勝利の女神となるなら、その役目を負いたい。小さい国だからだろうか、どうにも放って置いたらあまり良い事にならない様な雰囲気。後の事は、後の事だ。

「…どうして、王には王妃が必要だと思う?」
「えっ?」

いきなりの、エッジの問いかけだった。
「いや…いい加減な事言うとさ、王様が一番偉くて、子供だけ作って王家を繁栄させてって…だったら、たった一人の妻とか、どの女が一番かってのを決める必要はないよな。でも、世界中どの王族でも正式な夫婦としての王と王妃がいる。」

言葉の真意がわからず、リディアは黙って頷く。

「必要だからさ。まぁ親父の受け売りだけど…どんなに王や女王が有能でも一人の人間である以上、限界がある。二人なら、発揮できる力は全然違う。俺もまぁ…結構華やかな時もあってさ。いよいよまぁ、ちょっと問題っつぅか…ね、起きちまった時…親父に言われたんだよ。飾り物の様な娘達にうつつを抜かすお前では王にはなれない、それが判ったか、とか何とか。」
言葉を続けながらエッジは、リディアの皿に残った小さな肉をつまみ上げる。
家老の言っていた、婚約者の話だろうか。半ば濡れ衣の様な醜聞なのだろうが、エッジの日ごろの行いがそう弁解する事を許さなかったのだろう。
 
「最初は意味が判らなかった。でも、実際親父もお袋も居なくなって、仇討とうとしたら返り討ちにあっちまった。それでお前らに会って。俺も一人じゃたかが知れてるって…何となく、親父が言いたかった事判って来た様な、そんな感じでさ。」
お茶を飲む手が自然と下に下り、リディアはその言葉に引き込まれていた。
「俺だって王子様さ。正妻希望の縁談は日照り気味だけど、なーんの公務もねぇ気楽な御寵妃になっていい生活したい…そんな女はいくらでも寄ってくる。最近28件断ったよ。でも俺、そんなのいらねぇ。うっとおしい。」
「ご寵妃?何それ?お仕事?」
「ち、違う違う!!えーと…お偉いさんの彼女だよ彼女!!ったくよぉ、大体俺が何時彼女募集したってんだよ…どいつもこいつも余計な世話焼きやがて…」

仕事と言えばそうかもしれない。身分の高い人間の遊び相手になる代わりに、面倒を見てもらう。ただ、リディアには聞かせてはいけない言葉だった、と慌てて話を変える。

「だから…おめーとなら、そんなんじゃなくてちゃんとしたふ、フウフ…いや、アレになれんじゃないかなって、ずっと思ってたの!!俺の、その、勝手なアレだよ!!!」
「に…28件…」
エッジの熱弁にも、リディアの関心は別の所に向けられているご様子。
「そこかよ!!まったく…らしくねぇ事言っちまった。最後だけ聞いてくれりゃいいよ。」

だがしかし。あ、と声を上げ、首を振るリディア。
「でも私、エブラーナの文字読めないよ!!!」
「あのなぁ…そう言う細かい事は全部面倒見るから!漢字ドリル用意するから!!って言うか、ウチの国だって半分は共通語だから大丈夫だよ!!」
はて、と首をかしげたまま動かない小さな顔。
しばらくの間、王族としての仕事をする。そこでリディアの思考はとまっている様だった。
「う~ん…で、エッジ、私どうすればいいの?えっと、何か今日明日からやる事ってあるの?」

「そだ、な。カレンとアイネ…あと、まともな奴が必要だな…オルフェにも手伝って貰うか。」
「ま、まともな人って…」
やはり、あの女官二人はまともではなかったのか。
「ところでさ…あいつ、おめーの好み?ガキの頃から知ってはいるんだけどさ、結構、オンナに騒がれてんだぜあれでも。ヤサ男だから、ちょっと気にくわねぇ。確かに大陸ならあいつの方がモテる系の顔かもしれねぇけどさ、でも俺とアイツが同じ位っておかしくねーか?どーみたって俺の方が…」
「ちょっ…そんな事言ってる場合なの!?」
呆れながら、リディアはエッジの皿のあらかた残されたグリーンピースを掬い取った。

「あ~ん、ってしてくれたら全部食べる。」
「バッカじゃないの!?」

あえなく撃沈した様子。
「う~…ま、あいつらだけにお前の面倒見させるわ。それで…明日、本格的に 兵を動かし始める、まぁ結構特別な日になりそうなんだ。」
「…そうなんだ…」

内乱の現状は、言葉以上に緊迫しているのだろう。
交渉の場所が爆破された事で、もはや話し合うと言う方法はなくなり、軍の中でも兵を増やし一気に殲滅を、と言う声が高くなってきたのだ。そして王の血を引くと名乗る者を自らの手で捕らえたい、と言うのはエッジの望みでもあった。
 
それでな、とエッジが、若干言葉の調子を整える。
「明日、俺が城に帰って来たら、玄関の迎えの間で俺の刀持ちしてくれないか?」
「刀持ち?」
「そ、玄関で、俺の刀持ってくれ。」
はて、と、昔読んだ本の、遠い異国のチョンマゲ殿様の後ろに控える刀持ち少年を思い出すリディア。 刀を持ってエッジの後ろをついて行くと言う事だろうか。
うんうん、とエッジは頷き、簡単だろ?と言いながら顔を覗き込む。
「ほれ、王族にありがちなさ。どーでもいい事をおおげさにやって、権威見せてやろう的なもんだよ。まぁこーゆうのを下に見せると、『緊急事態』って感じするだろ?」

元々エブラーナの宮廷儀礼は簡素な物が多く、他国では王の帰りは兵総出で迎えるのに対し、この国では玄関を守る兵だけが出迎える、と言う程の差だった。

―――でも…それに、私が出ていいの…?

「判った…とにかく、二人に聞いてやってみるね。」
その言葉に、わずかにしてやったり感を出しながらも、エッジは頷き席を立ったのだった。
「?」
「おし。決まりだ。ああ、食べ終わったら、ワゴンは廊下に出しといて、先に寝ててくれ。じゃ、おやすみ。歯磨き忘れんなよ。」
サラダをほおばる頬におやすみのキスをして、そそくさと部屋を出てゆく。
「全くっ…」
お出迎えとか刀とか、色々考えている様だ。随分急いでいたけど、あの二人と何を話すのだろう。
―――まぁ…エッジに任せておくしかないか…
サラダの大皿を抱えながら、リディアは最後のレタスをかき集め、ほおばった。

部屋から出たエッジに、音も無く近づいてきた影。
若き近衛兵トマス。先日の襲撃の際、リディア達の元に駆けつけた青年だった。
「トマス…調べついたか。消えた連中は、どの位だ?」
「はい…商業に縁のある大貴族の当主は、交渉施設爆破の情報が入った直後、ほぼ全員国外に出た様です。」

想像通りのその言葉に、くそっ、と短く吐き捨てる。
「情けねぇな。貴族のくせに国を守ろうなんて、思っちゃいねえ…もういいさ。こっちは都合よくできる。明日、出迎えをするから、近いのには知らせといて。」
近衛兵は一礼し、すばやく立ち去った。

そして夜は更けて行き。当然のことながら、エッジは部屋に戻る事は無かった。
夜着に着替えたリディアが一瞬、魔力的な軋みを感じた時、机の上に置いたペンが、にわかにカタカタ…と音を立てた。立ち上がり、紙を横に置く。するとペンは一人、つらつらと魔導師の文字を連ねて行った。
高等魔導師同士の連絡手段である、筆魂の術。それも、魔導師の中でも最高峰の位を持つ『聖人』の筆だ。その辺の魔導師に妨害できる物ではない。

「ローザ…」
リディアは、かつての戦友であり、バロン王妃に戴冠するその女性の名を呼んだ。家老の来訪の後に書いた筆魂の手紙、海を隔て、魔力的な土台の少ないエブラーナでの術には不安もあったが、ローザには無事届いた様子。


『―――リディア

手紙をありがとう。無事そうで安心したわ。

実はエブラーナ内乱の話は、ミシディアには既に知られています。
そこからこのバロンにも、昨日情報が入りました。魔導師が加わって
いると言う事で、長老はじめ魔導師組織も動き出した様です。

話を聞いた限りでミシディアに分析を依頼しましたが、、反乱勢力の魔力の
使い方は、独自の魔力訓練で攻撃魔法を培った感があり、基本的な部分を
習得していない非常に危険な使い方、と言っていました。

少し前よりエブラーナ国内の動きは、魔術的な部分で監視をさせて
貰っている様です。

―――勿論、貴国の益になる部分のみと思われますが

恐らく、ミシディアにとって、何かしらの予兆はあったのでしょう。
公に動く事は出来ませんが、もしもの事があったら、協力は惜しみません。

今は私達の分まで、エッジを助けてあげてね。

何か情報が入ったら、すぐに連絡するわ。


                                  ―――ローザ 』

 

「ローザ…ありがとね…」

バロンに助けを求めるほどの事ではないけど、伝えてはおきたかった。しかし、思わぬ所まで話が広がっている事には驚く。

―――ミシディアに情報が行っているなんて…

確かに、先日馬小屋で会った男たちの魔法は、本来ならば彼らが使いこなせるレベルではないものだろう。何と表現していいのか判らないけど、それは例えるなら、分不相応な力の使い方だ。魔法の素養の無いものでも、数年学ぶ事で基本的な魔力の使い方は判る様になるが、それを実際に使う、と言う段階になると様々な制約が入る。
それは、術者である以前に人間として長く生きる事を優先させる為、肉体や精神の磨耗や疲弊を防ぐ為だが、あの者たちにそう言った備えはあるのだろうか。
恐らくは、『力』を得る為の修行のみをしてきた者たち。それは、術を使う全て者の禁忌なのだ。
 
他にも、侵略、暴動行為に魔法を使う事など、様々な意味での魔導師社会の掟破りとあらば、ミシディアが介入する可能性がある。魔道師を中心に組織され、強大な力を持ちながら中立を貫く非常に穏やかな国。 しかし裏では魔導師社会の元締めとして、組織犯罪加担等で魔導師の中に非人道的な振る舞いがあれば、容赦なく鉄槌を下す事もある。

力のある魔導師であればあるほど、国の利益になるが逆もある。魔導師に絡んで問題が起これば自国で解決できない事も多く、その部分の非公式な介入は、世界各国が黙認する事も多かった。ただ、エブラーナは他国との国交も薄いし、魔法の歴史は浅い。
小規模の内乱ならば自国で解決できる事。恐らくミシディアは静観するだろう。

―――とりあえず、良かった。

かつての仲間の後ろ盾があるだけでも、気持ちが違う。今エブラーナに来てしまったのも何かの縁、エッジの力にならないと。

―――後ろ盾、か。見守ってくれてる人がいるって…いいな…

リディアはエッジのベッドにもぐりこみ、目を閉じた。耳を澄ました所で、下の話が聞こえる筈はなかった。
 

 
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プロフィール
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tommy
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自己紹介:
FFは青春時代、2~5だけしかやっていない昭和種。プレステを買う銭がなかった為にエジリディの妄想だけが膨らんだ。が、実際の二次創作の走りはDQ4のクリアリ。現在は創作活動やゲームはほぼ休止中。オンゲの完美にはよぅ出没しているけど、基本街中に立っているだけと言うナマクラっぷりはリアルでもゲームの中も変わらない(@´ω`@)
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